ICCS 国際中国学研究センター

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加治 宏基 KAJI,Hiromoto [ ICCS研究員 ]

ICCS研究員(2009年採用)
中国外交論/国連研究


冷戦終結を機にグローバル化が進むにつれて、国連の経済社会分野の諸機関は、越境的課題に対処すべく超国家主権スキーム・理念を提唱してきた。UNDPは、その開発ディスコースを「人間開発」から「人間の安全保障」へと展開し、WHOは、SARSや鳥インフルエンザの感染拡大を受けて“Health for All”という公衆衛生理念を改めて具現化する。なお、一連の変動の伏線として、国連総会も「開発」ではなく「貧困撲滅」を10年目標と定めている。
私の研究関心は、こうした国連システムの変容をめぐる「中国」ファクターについて、その政治空間の構造分析を中心に討究することにある。ここでいうカッコつきの「中国」とは、主権国家である中華人民共和国を核として、「天下」など伝統的思想に基づく政治経済空間を指す。つまり、中華圏というネットワーク(いわゆる「中華世界」)を多元一体的なグローバル・アクターと捉える。
当然のことながら「中華世界」は、ウェストファリア体制に収斂しきれぬアクターや動態を内包するため、主権国家からなる国連システムにおいて中華人民共和国は、固有の政治的インパクトのみならず「中華世界」の共通利益をも保持する。翻って、「中華世界」により中華人民共和国の国益が制約・低減されることもある。国連と「中国」の多様な関係性をめぐるダイナミズムを解明することが、「国際中国学」の創生の一助となることを願う。

プロフィール

出身学校静岡県立大学国際関係学部 国際関係学士
愛知大学大学院中国研究科 中国研究修士・博士(学術)
専門分野中国外交論/国連研究
関連分野中国政治論/国際関係論
研究テーマ「中華世界」と国連システム/多様化かつ多元化するパワー/グローバル・アクターの形成発展力学
所属学会平和学会

主要な著書・論文

区分論文名/書名掲載誌名・書名/出版社発行年
論文
(単著)
世界文化遺産をめぐるUNESCOの理念と登録申請国の政策意図―中国を事例として―『若手研究者研究成果報告論集』No.1 pp.1-6/愛知大学国際中国学研究センター2006.4
論文(単著)台湾における世界遺産申請をめぐる同床異夢『国際人間学フォーラム』第3号 pp.89-99/中部大学2007.4
論文(単著)中国のユネスコ世界遺産政策―文化外交にみる「和諧」のインパクト―『中国21』Vol.29 pp.183-202/愛知大学現代中国学会2008.3
論文(単著)从中国的世界遺産政策看“和諧”在文化外交中的影响《文化遗产》2008年第4期 pp.5-13/中山大学中国非物质文化遗产研究中心2008.11
報告台湾の「国連加盟」政策-国連加盟方式の多様化を期待して-名古屋国際政治研究会/名古屋大学2006.1.27
報告中国の世界遺産政策にみる国連理念の国内的意義中国現代史研究会2005年度第4回東海地区特別例会/愛知大学2006.3.19
報告中国における「ソフトパワー」の受容と再構築―「人間の安全保障」の「和諧」への統合について―日本平和学会全国大会/名古屋学院大学2008.11.23


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