ICCS 国際中国学研究センター

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佐藤 敦信 [ ICCS研究員 ]

ICCS研究員(2010年採用)
農産物貿易論


 中国や台湾との農産物貿易においては、日本国内の産地による制度への対応が不可欠になりつつある。特に台湾のりんご、梨、桃などの輸入や、中国の精米輸入で検疫条件が設定されたことによって、日本国内では両地域に輸出する際に品質管理を中心とした特別な取組みが必要になっている。仮に、検疫検査に不合格になった場合、当該産地の輸出が停止されるだけではなく、国内全ての産地に対して輸出停止措置がとられる可能性もある。
 日本産農産物輸出の目的の1つとして、輸出先地域への高品質農産物の供給が挙げられるが、近年では輸出だけではなく、一部の生産主体は輸出先地域における現地生産に着手している。台湾では、日本が梨の穂木を輸出することで台湾の生産者が日本梨を生産しており、工場生産が可能なきのこ産業においては大手生産企業が中国や台湾に現地法人を設立することによって両地域で生産を開始している。
 攻めの農政への転換以降、急速に気運が高まった日本産農産物の輸出は、他国産と比較して高価格である一方で、高品質であることを優位点として輸出が拡大してきた。しかし、主要輸出先市場であった台湾ではWTO加盟以降、多国間競争が激化している。また、中国では植物検疫により輸出可能品目がりんごや梨、米などにほぼ限定されている。今後、中国や台湾における消費者をさらに獲得するため、一部品目では輸出から現地生産への転換が加速すると考える。

プロフィール

出身学校東京農業大学国際食料情報学部食料環境経済学科卒業
同大学大学院農学研究科農業経済学専攻博士前期課程修了
同大学大学院農学研究科農業経済学専攻博士後期課程修了
学位博士(農業経済学)
専門分野農産物貿易論
研究テーマ日本産農産物輸出の制度的対応、農産物輸出から現地生産への転換
所属学会日本農業市場学会、日本農業経済学会、中国経済学会

主要な著書・論文

区分論文名/書名掲載誌名・書名/出版社発行年
論文
(共著)
中国の野菜輸出企業における品質管理システムの構築-江蘇省冷凍食品企業A社の事例-『農業市場研究』第13巻第2号pp.107-110/日本農業市場学会2004.12
論文
(単著)
台湾市場への日本産果実の輸出拡大とその課題 -輸出入検疫との関連で-『農業市場研究』第18巻第1号pp.57-62/日本農業市場学会2009.6
論文
(単著)
日本産穂木輸出がもたらす日台両地域の梨生産者への影響『農業市場研究』第18巻第4号pp.76-81/日本農業市場学会2010.3
報告日本産農産物輸出の展開と課題 -長芋の事例を中心に-日本農業市場学会/東京農工大学2005.7
報告日本産果実の輸出拡大に関する一考察 -日本産梨の対台湾輸出を事例に-日本農業経済学会/宇都宮大学2008.3
報告農協による対台湾きのこ輸出の背景と輸出拡大に対する課題日本農業市場学会/北海道大学2010.7


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