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開催状況不明
ICCS日中社会構造研究会開催のお知らせ(2/17)
- 開催日時
日中社会構造研究会
日時:2014年2月17日(月) 13:30~18:00
会場:愛知大学名古屋校舎 講義棟6階 L609教室
(名古屋駅から徒歩約10分、あおなみ線「ささしまライブ」駅下車徒歩2分)
報告:唐燕霞氏(愛知大学現代中国学部教授) 秦兆雄氏(神戸市外国語大学外国語学部教授)高明潔 氏(愛知大学現代中国学部教授)
中国の「社区自治」の可能性について
ー武漢市での実地調査を中心にー
愛知大学 唐 燕霞
市場経済の発展に伴い「単位」体制は次第に弱体化し、政府は「単位」体制に替わる統治モデルを模索し始め、都市部で社区建設を強力に推進している。と同時に、住宅改革の進展に伴い、一部の新型の社区では「業主委員会(所有者組合)」等の住民組織が出現している。国家と社会の関係が新たな調整期にあるという背景のもとで、国家権力によって統制される一元化された統治構造は弱体化しはじめ、基層社会の権力構造は多様化しつつある。本報告では筆者の武漢市での調査事例を踏まえながら、基層社会である社区における権力構造に考察を加え、多元化された基層社会統治の特徴と居民委員会の役割を明らかにし、中国の「社区自治」と自治方式の可能性を探ってみたい。
孔徳成先生没後五周年記念会及び儒学の理論と応用に関する
国際シンポジウムに参加して
神戸市外国語大学 秦 兆雄
中国大陸では、毛沢東時代は孔子を代表とする儒教伝統文化を否定し、破壊したが、改革開放以後は儒教伝統文化を再評価、保護しながら、積極的に活用するようになった。他方、台湾や香港及びマカオは一貫して伝統文化を保護しながら伝承しており、大陸の伝統文化復興に様々な影響を与えている。実際、孔子を代表する儒教伝統文化は「共通の価値観」として分裂状態の大陸と台湾を「和解」または「和諧」していくほど大きな役割を果たしているといえよう。本発表は2013年26日から29日まで台北で開かれた『孔徳成先生逝去五週年記念会及び「儒学の理論と応用国際シンポジウム」』を取り上げ、その象徴的な文化的、社会的、政治的意義を読み取りながら、中国大陸の行方や両岸関係及び日中関係について展望する
日中における二重的な文化化に関する仮説
-国際比較の視点に基づいて 愛知大学 高 明潔
近代以降、それぞれの道を歩んできている中国や日本およびヨーロッパ諸国は、民族や国家という現象および両者間の関係についての認識や解釈、また、近代国家や国民国家の建設を目指すために採択された諸措置や制度も異なっており、当然、移民という“外国人”への対応措置と、国内の“少数民族”への対応措置とを一律に論じることはできない。と同時に、現在単一民族国家日本の内部には複数の民族(文化)集団が存在する現象はもはや通常となってくることで、本報告は日中における二重的な文化化の共通点と差異を提示しながら、多文化主義の適応性を検証してみたい。
〔テーブル・タイム〕
13:30~14:30 唐燕霞氏 報告
14:45~15:45 秦兆雄氏 報告
16:00~17:00 高明潔氏 報告
申し込み:不要(聴講無料)
お問い合わせ先:[こちら]