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第4回「日中戦争史研究会」を開催しました

開催日時

2011年1月22日(土)、本学名古屋校舎において、第4回「日中戦争史研究会」(主査馬場毅教授)を開催しました。


 今回は、前回に引き続き、第4回目の開催となり、他大学から招聘した先生方を含め、馬場毅教授の司会のもと、田中仁氏(大阪大学教授)「中華人民共和国60年と21世紀の東アジア」、森久男氏(愛知大学教授)「『日本陸軍と内蒙工作』について」の二つの報告がなされ、有意義な議論が交わされました。

  • 田中仁氏:
     日中戦争前期における延安と淶源県における中共権力の実態と、淶源県における戦争の記憶に関連した現在の紅色ツーリズムの現状について、これまでの自身の研究成果と現地調査の結果を中心にご報告いただきました。また、日本と中国における新聞の内容にも分析を加え、2002年以降の「ポスト革命時代」の中国では、革命時代の「同志」ではなく、「公民」であるということをご指摘いただきました。

  • 森久男氏:
     森報告では、日本陸軍と内蒙工作に関連する進歩的歴史学者による「十五年戦争論」について自身の著書の内容と先行研究の内容を比較しながら検証を行いました。特に、森靖夫氏の研究への批判を通じて、対中軍事戦略における思想的と実際の行動について検証を加えています。戦争当事者の回顧録などの現地資料から、陸軍内部の派閥の対立や中国一撃論の展開について、更には対中政策の背後にあるソ連等の周辺地域に対する戦略についてもご指摘いただきました。

 なお、今回の研究会のレジュメおよび議論の議事録はこちらのページで公開されている。(文責:平野孝治)



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ICCS(International Center for Chinese Studies)について

文部科学省「21世紀COEプログラム」によって設立された愛知大学国際中国学研究センター(International Center for Chinese Studies:略称ICCS)は、本学大学院中国研究科博士課程を中核に、海外から招聘する世界レベルの学者を含む現代中国研究の国際的な研究・教育機関として、活動を行っております。

ICCSの研究における究極的目標は、伝統的な「中国学(Sinology)」にとどまらず、新たな学問分野として「現代中国学(Modern Sinology)」の構築に向けた努力を継続することにあります。これは日本発の世界的な取組みとなるでしょう。私たちは日本国内、中国をはじめとする世界の優れた仲間たちと、このための研究を進めています。

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