イベント

3 17

Wed

開催状況不明

科研費A「西部大開発をめぐる日中共同の実証的研究」日中共同研究集会を開催しました

開催日時

2010年3月17(水)と18日(木)の2日間、本研究センターの構成員が中心となって展開する科研費A「西部大開発をめぐる日中共同の実証的研究」(研究代表:古澤賢治教授・ICCS運営委員)の研究報告会を本学車道校舎で開催しました。



今回は、本科研費現地調査受入機関である寧夏社会科学院と青海省社会科学院から8名の研究者をお招きし、国際的かつ多角的な研究集会となりました。


寧夏社会科学院参加者

寧夏社会科学院参加者

寧夏社会科学院および青海省社会科学院の双方からは、両地域をとりまく環境変化を背景とする実証的報告がなされ、そこから西部大開発政策が抱える課題と可能性が提起されました。

とりわけ、危機的状況にある水資源の管理体制改革を歴史的に考察し持続性可能性を高める試みのほか、学生の企業意識調査や日中の企業経営精神の比較を通じた中国西部地域への示唆的討究といった問題解決型の研究姿勢は、現代中国のダイナミズムを学術の場でも実感する機会となりました。


青海省社会科学院参加者(右側2名)

青海省社会科学院参加者(右側2名)

同時に、各地における民間風俗・信仰に関する研究報告もなされ、大規模開発プロジェクトによって不可視化されがちな地域基盤を問い直す視点も提示されました。


高橋五郎ICCS所長

高橋五郎ICCS所長

ICCS側からは、2008年以降つづけられている寧夏回族自治区、青海省での共同現地調査の報告がなされ、調査グループの各メンバーにより、社会概況、開発史、水利、漁業文化など多岐にわたる研究成果が示されました。


会場風景

会場風景

これにつづき、兪嶸氏(静岡産業大学)やICCS研究員らにより行財政、貧困問題、農業、政治の各方面から西部大開発へのアプローチが報告されました。質疑応答では各報告に関して熱心な議論が展開され、次回への大きなステップとなりました。



研究集会出席者

  • 寧夏社会科学院
  • 張進海:院長
  • 陳通明:研究員(前副院長)
  • 薛正昌:歴史研究所長・研究員
  • 郭亜莉:経済研究所・副研究員
  • 李文慶:経済研究所・副研究員
  • 白 潔:科研組織処・副研究館員
  • 青海省社会科学院
  • 趙宗福:院長
  • 孫発平:副院長
  • 愛知大学
  • 高橋五郎:ICCS所長(研究分担者)
  • 藤田佳久:ICCS運営委員(研究分担者)
  • 馬場 毅:ICCS運営委員(研究分担者)
  • 高明潔:ICCS運営委員(研究分担者)
  • 鈴木規夫:ICCS運営委員(研究分担者)
  • 宮沢哲男:ICCS所員
  • 宇都宮浩一:ICCS研究員
  • 加治宏基:ICCS研究員
  • 成田拓未:ICCS研究員
  • 暁敏:三遠南信地域連携センター・ポストドクター
  • 高木秀和:大学院文学研究科博士後期課程
  • 李小春:大学院中国研究科博士後期課程
  • 馮偉強:大学院中国研究科博士後期課程
  • 高 強:大学院中国研究科研究生
  • その他
  • 兪嶸:静岡産業大学・専任講師
    ※古澤賢治教授(研究代表者)は突然の体調不良のため、両日の研究集会を欠席されました。

開催予定のイベント

イベントの一覧へ

ICCS(International Center for Chinese Studies)について

文部科学省「21世紀COEプログラム」によって設立された愛知大学国際中国学研究センター(International Center for Chinese Studies:略称ICCS)は、本学大学院中国研究科博士課程を中核に、海外から招聘する世界レベルの学者を含む現代中国研究の国際的な研究・教育機関として、活動を行っております。

ICCSの研究における究極的目標は、伝統的な「中国学(Sinology)」にとどまらず、新たな学問分野として「現代中国学(Modern Sinology)」の構築に向けた努力を継続することにあります。これは日本発の世界的な取組みとなるでしょう。私たちは日本国内、中国をはじめとする世界の優れた仲間たちと、このための研究を進めています。

詳しく見る