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2025年度ICCS研究員の着任について

 2025年7月1日、岸川あゆみICCS研究員が着任しました。

■岸川あゆみ 研究員

 ICCS研究員の岸川あゆみと申します。私は、主に文学・映画を対象に、近現代における台湾及び東アジア地域の文化動態を研究しています。これまでの研究では、20世紀台湾の政治・経済に影響力を持ってきたバナナ産業に注目し、その生産・流通を主題とした作品群を読み解くことで、多様なエスニック・グループから成る台湾社会の様相を明らかにしてきました。中国語圏を横断する学際的な文化研究の視野を活かして、ICCSの提起する「現代中国学」の構築に貢献できるよう努めてまいります。

[⇒岸川あゆみ研究員プロフィール]



6/21(土)ICCS日中農業問題研究会主催の公開ミニシンポジウムが開催されました

 ICCSでは、以下のとおり、(2025年6月21土曜日の午後)ICCS・日中農業問題研究会主催の公開ミニシンポジウムを開催しました。コメンテーターは郭万里愛知大学経営学部准教授・ICCS運営委員が担当申請しました。

 今回、2名の方による報告がされました。はじめに、高橋五郎愛知大学名誉教授・ICCSフェローより、「中国のコメは大丈夫なのか?」と題する報告がなされました。
 報告では、中国でのコメ作りの現状、日本及び諸外国との生産費比較及び今後の見通しまで資料を基に詳しく解説され、研究者以外に、卒業生、企業関係者及び農家の方など来場者から多くの質問が寄せられ、高騰した米価・コメ作りに関心が高まっている中、有意義な意見交流となりました。

 次に、西野真由愛知県立大学外国語学部教授より「日本における外国人農業労働力受け入れ制度の検討―――韓国の調査事例を中心に」というテーマで報告がなされました。
 はじめに日本における外国人労働力についての概要の解説があり、西野教授が2024年8月に韓国全北特別自治道、全羅南道にて実施されたヒアリング調査の考察を基に報告がされ、日本の農業分野における労働力受け入れ制度についての分析内容が解説されました。
 来場者からは、「普段の業務で得られないような韓国での外国人農業労働力受け入れ制度のメリットとデメリットのことや、韓国で働いている外国人農業労働者の根本的な目的などに関する新知識を得ることができた」などの感想を聞くことができました。

 来場者は関係者以外に一般市民や農家の方など13名の方が参加されました。当日の風景は写真のとおりです。

高橋五郎名誉教授講演風景


西野真由教授講演風景



張静・ICCS訪問教授が着任しました

2025年4月13日、ICCS訪問教授として招聘した張静教授(ZHANG Jing、北京大学教授)が来日しました。

 張静教授は、1982年に四川大学で哲学学士、1987年に南開大学社会学修士、1995年香港中文大学で社会学博士を取得されました。

 主な研究領域は、中国社会学、政治社会学。現在は北京大学社会学部教授、博士課程指導教員、文科一級教授を務め、北京大学社会科学学部長を兼任しています。

 主な著作に『社会治理:組織、観念と方法』、『基層政権:乡村制度の諸問題』、『法団主義』、『利益組織化単位』、『公共規則と乡村社会』などがあります。

 張静教授の任期は2025年5月9日まで。本学在任中、本研究センターの研究活動に参加するほか、大学院中国研究科博士後期課程にて「中国社会特殊研究Ⅴ」を担当します。

4月19日(土)15:30~17:30 名古屋キャンパス3階会議室で、中国語による講演会(日本語逐次通訳有)を開催し、40名を超える学内外の方が聴講され、盛んな質疑応答がありました。
講演テーマ:「中国社会:個人与組織関係的変化(中国社会:個人と組織関係の変化)」




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ICCS(International Center for Chinese Studies)について

文部科学省「21世紀COEプログラム」によって設立された愛知大学国際中国学研究センター(International Center for Chinese Studies:略称ICCS)は、本学大学院中国研究科博士課程を中核に、海外から招聘する世界レベルの学者を含む現代中国研究の国際的な研究・教育機関として、活動を行っております。

ICCSの研究における究極的目標は、伝統的な「中国学(Sinology)」にとどまらず、新たな学問分野として「現代中国学(Modern Sinology)」の構築に向けた努力を継続することにあります。これは日本発の世界的な取組みとなるでしょう。私たちは日本国内、中国をはじめとする世界の優れた仲間たちと、このための研究を進めています。

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