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『多角的視点から見た日中戦争』の刊行について

 このたび、馬場毅(愛知大学名誉教授)編著『多角的視点から見た日中戦争』(集広舎 価格税込:5,940円)を刊行しました。



目次

序文 馬場 毅

Ⅰ 満洲事変前後
■万宝山・朝鮮事件――訊問調書・裁判記録からのアプローチ  菊池一隆
■遠藤三郎と第一次上海事変――「遠藤日誌」を中心に  張 鴻鵬
■福建事変時における日本政府の対応について――
「臨検・封鎖問題」と「抗日的論調取締問題」を中心に  橋本浩一
■抗戦前四川における小額貨幣と中国幣制改革  岡崎清宜

Ⅱ 盧溝橋事件以後
■辻政信とチャハル作戦  森 久男
■「蒙疆政権」の家畜・畜産物統制政策――獣毛・獣皮取引機構を中心に  田中 剛
■日中戦争期の満洲における文化工作および音楽ジャンル観に関する考察  葛西 周
■中国華北地域における「北支軍」映画工作と新民映画協会  張 新民
■治安強化運動と山東抗日根拠地について  馬場 毅
■汪兆銘の満洲国訪問 一九四二  三好 章
■戦時下晋綏辺区における紙幣製造について――
洪濤印刷廠の西農幣印刷を中心に  楊  韜
■抗日舞踊と育才学校の接点――陶行知、戴愛蓮、呉暁邦の合作  星野幸代
■第二次大戦期中国とカイロ会議における東アジア秩序の再構想について――
蔣介石日記を基礎討論として  呂 芳上/野口武訳

あとがき  馬場 毅
索 引

■執筆者
馬場 毅  愛知大学名誉教授 
菊池一隆  愛知学院大学教授
張 鴻鵬  名城大学大学院院生
橋本浩一  守口市立第三中学校夜間学級教諭
岡崎清宜  愛知県立大学非常勤講師
森 久男  愛知大学教授
田中 剛  大阪教育大学非常勤講師
葛西 周  東京藝術大学非常勤講師
張 新民  大阪市立大学教授
三好 章  愛知大学教授
楊  韜  佛教大学講師
星野幸代  名古屋大学准教授
呂 芳上  台湾・国史館館長
野口 武  愛知大学非常勤講師


上海外国語大学御一行の来訪

4月24日(金)、中国の上海外国語大学張峰副学長、武心波同中国学研究所所長、王征同対外合作交流処副処長、葛起超同国際文化交流学院副院長が本学車道校舎に訪問されました。高橋五郎所長と会談を行い、今後の両大学部局間の学術研究交流の実施などについて意見交換を行いました。



2015年度ICCS研究員の着任について

 2015年4月1日、李 博ICCS研究員が着任しました。 ---


■李 博 研究員

 2015年4月1日よりICCS研究員に着任いたしました李博と申します。専門は地域経済学、開発経済学、中国経済論です。中国は改革開放以来,急速な経済成長を持続しており,世界的な注目を集めています。しかし,中国の経済成長は生産要素の投入と蓄積によるものであり、その持続性が問われます。私はこれまで中国の持続的経済成長を実現するためのあり方と方策を得ることを目的に、生産要素移動、業種多様性の変化、マクロ的需要構造変化、産業構造高度化の視点から産業構造変化と経済成長の関係を研究してきました。しかし、これらの分析はいずれも労働と資本の賦存状況およびその変化に着眼しており、技術変化や環境問題などについては議論していません。今後は全要素生産性とICT資本といった技術的な要因を考慮するとともに、環境負荷やエネルギー消費などの環境問題をも取り上げて、中国における産業構造変化と経済成長の関係を多角的に研究したいと考えています。
⇒李 博 研究員プロフィール



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ICCS(International Center for Chinese Studies)について

文部科学省「21世紀COEプログラム」によって設立された愛知大学国際中国学研究センター(International Center for Chinese Studies:略称ICCS)は、本学大学院中国研究科博士課程を中核に、海外から招聘する世界レベルの学者を含む現代中国研究の国際的な研究・教育機関として、活動を行っております。

ICCSの研究における究極的目標は、伝統的な「中国学(Sinology)」にとどまらず、新たな学問分野として「現代中国学(Modern Sinology)」の構築に向けた努力を継続することにあります。これは日本発の世界的な取組みとなるでしょう。私たちは日本国内、中国をはじめとする世界の優れた仲間たちと、このための研究を進めています。

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