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東方網日本語版掲載「中日現代化過程中的環境経済・食品安全・移民 問題中日研討会」開催情報 

2014年6月27日(金)、中国北京大学経済学院におきまして、本学国際中国学研究センター(ICCS)と北京大学経済学院との共催により、開催いたしましたフォーラム「中日現代化過程中的環境経済・食品安全・移民問題」につきまして、東方網日本語版のホームページに開催情報が掲載されました。

東方網日本語版のホームページ  


ICCSデュアルディグリー制度10周年記念シンポジウムを開催しました

 2014年6月28日(土)中国人民大学逸夫会議中心第二会議室におきまして、ICCSデュアルディグリー制度ICCS中国人民大学分拠点及び南開大学分拠点開設10周年を記念して、愛知大学国際中国学研究センター(ICCS)、中国人民大学国際交流処、同哲学院、南開大学研究生院共催による学術シンポジウムを開催しました。開催にあたり、ICCS北京同窓会、愛知大学同窓会、公益財団法人愛知大学教育研究支援財団から後援をいただき、15名の関係教職員と来賓者、多数のデュアルディグリー卒業生及び本大学学部卒業生、その他、一般聴講者の出席もあり、成功裏に本シンポジウムを終了することができました。

 シンポジウムは、林美茂教授(中国人民大学哲学院)の司会により進められ、開会挨拶では、三好章教授(愛知大学大学院中国研究科科長)、盛希文副処長(中国人民大学国際交流处副处長)、韓東暉教授(中国人民大学哲学院常務副院長)、何孝栄教授(南開大学歴史学院)、諸先生方から、デュアルディグリー10周年への祝辞が述べられました。

 愛知大学大学院中国研究科の二重学位制度が始められてから、現在までに入学した学生数は100名を越え、博士学位を授与された学生は約40名に達しており、今回、博士学位を授与した者のなかから6名を研究報告者として選りすぐり、学術シンポジウムを実施しました。

 中国人民大学の修了者として涂明君氏、南開大学の修了者として、張華軍氏、熊貴彬氏、方琢氏がそれぞれ報告を行い、愛知大学の修了者としては、高強氏(農業部農業発展研究センター助理研究員)が登壇しました。6名の中で、唯一人現役の博士課程大学院生で、今年9月より愛知大学に留学予定である耿子潔氏からも現在の研究テーマに沿った研究報告がされました。6名の発表内容はいずれも優れた内容であり、デュアルディグリーの卒業生が、学術界や行政、大手企業など各界で活躍していることが感じられるすばらしい内容でありました。

 そしてなによりも、シンポジウム出席者と講評者という立場をはなれて、近況などいろいろな話題で会話がはずむ場面なども垣間見られ、師弟、同級生との再会を通して、貴重な交流の場になりました。参加した教員と卒業生一同が、6月28日が国際中国学研究センター(ICCS)にとって新たなスタートであると認識した一日であったといえます。
   ICCSからは、高橋五郎所長、周星運営委員(NIHU愛大拠点副代表)、李春利運営委員(同)、大澤正治運営委員が参加し、コメント等を行いました。






「中日現代化過程中的環境経済・食品安全・移民 問題」中日研討会を開催しました

2014年6月27日(金)、中国北京大学経済学院におきまして、本学国際中国学研究センター(ICCS)と北京大学経済学院との共催により、「中日現代化過程中的環境経済・食品安全・移民問題」をテーマとするフォーラムが開催いたしました。今回のフォーラムには、ICCS経済環境班から、高橋五郎教授、大澤正治教授、李春利教授(以上愛知大学)が参加し、研究報告をおこないました。北京大学経済学院作成の開催報告の日本語訳は以下の通りです


 

北京大学経済学院開催報告日本語訳


 2014年6月27日、北京大学経済学院と日本の愛知大学国際中国学研究センター共催の「中日の近代化における環境、移民、食品安全フォーラム」が北京大学経済学院202室で行われた。
フォーラムの出席者は、北京大学経済学院党委書記・副院長章政、愛知大学国際中国学研究センター高橋五郎所長、愛知大学大澤正治教授、愛知大学李春利教授、北京大学経済学院社会経済史研究所執行所長周建波教授、経済学院経済系副主任杜麗群教授、三峡大学経済管理学院教員・三峡区域経済社会可持続発展協同創新副主任趙建華教授、経済学院張亜光准教授、経済学院季曦准教授、中国人民大学環境学院許光清准教授等である。 午前中の報告は下記のとおりである。1番目の報告者は、愛知大学国際中国学研究センター運営委員・経済学部教授の大澤正治氏で、御母衣ダム建設時の一本の桜の木の移植と原子力発電と生存権に関する福井地方裁判所の見解を通じて、日本の環境補償の経験を紹介し、経済開発、移民と環境権問題に関する考えを述べた。2番目の報告者は三峡大学の趙建華教授で、主に三峡ダム建設時移民の移住問題及び移民問題を解決する中国ならではの方法を紹介した。コーヒーブレークを挟んで、愛知大学国際中国学研究センターの高橋五郎所長が日中食品の関連問題について報告した。高橋所長は具体的な事例に基づき、食品産業の分業化の進展により、日中食品汚染問題が一体化していることを指摘し、薬剤耐性、重金属汚染などの問題に重点をおいて紹介した上で、経済学の視点から日中貿易構造を切り離して考えるではなく、グローバル化の中で総合投資の効果を考慮すべきだと指摘した。午前中最後の報告者は、北京大学経済学院党委書記・副院長章政教授で、北京市朝陽区食品安全報告の詳細なデータに基づき、中国都市食品安全問題の現状と課題を説明し、関連する最新動向も紹介した。
 午後最初の報告者は愛知大学李春利教授で、現代の「都市病」を解決する国際的な視点から、交通ラッシュ問題とスモッグ問題を解決する様々な国の取り組みを比較したうえで、東京の経験に基づき、「源を特定し、様々な方法を採用し、事の発展趨勢に合わせて導き、全体像を把握したうえで方策を講じる」という解決法を中国の実務者に提示した。2番目の報告者は中国人民大学環境学院の許光清准教授で、都市部における排気ガスのコントロール協同効果の評価というテーマで、交通汚染に関わる燃油の経済的基準、燃油基準、燃油の経済的排気ガス基準など具体的な問題を交えながら、空気汚染を解決する発展途上国の措置を説明し、新エネルギー車の発展について展望した。その次に、北京大学経済学院資源環境・開発経済学系の季曦准教授は、都市化の生態環境効果に関する先行研究を総括した上で、都市化を推進している発展途上国の中国が直面する多くの問題点を紹介し、積極的な都市化の必要性を強調した。最後に、北京大学経済学院社会経済史研究所執行所長の周建波教授は宗教と生態問題に関する報告を行った。周氏は宗教の繁栄が自然、生態環境を尊重する中国人に積極的な影響を与えたことを振り返ったうえで、仏教革命後の人間の心の変化と生態への破壊を分析し、自然を敬う心を持たなければ、真に環境問題を解決することはできないと指摘した。
 フォーラム終了後、北京大学経済学院を代表して章政教授と周建波教授から、愛知大学の先生方に記念品が贈呈された。今回のフォーラムでは、日本側の研究者が日本における近代化の経験と教訓を説明、総括し、そして中国の研究者は中国の近代化の推進過程で直面している問題と最新動向について詳細に分析した。活発な議論は、北京大学経済学院と愛知大学との更なる交流・協力の基礎になっていくに違いないと考える。

北京大学経済学院ホームページ





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文部科学省「21世紀COEプログラム」によって設立された愛知大学国際中国学研究センター(International Center for Chinese Studies:略称ICCS)は、本学大学院中国研究科博士課程を中核に、海外から招聘する世界レベルの学者を含む現代中国研究の国際的な研究・教育機関として、活動を行っております。

ICCSの研究における究極的目標は、伝統的な「中国学(Sinology)」にとどまらず、新たな学問分野として「現代中国学(Modern Sinology)」の構築に向けた努力を継続することにあります。これは日本発の世界的な取組みとなるでしょう。私たちは日本国内、中国をはじめとする世界の優れた仲間たちと、このための研究を進めています。

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