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第2回「日中戦争史研究会」を開催しました

開催日時

2010年5月22日(土)、本学車道校舎において、第2回「日中戦争史研究会」(主査 馬場毅教授)を開催しました。



 今回は、前回に引き続き、第2回目の開催となり、他大学から招聘した先生方を含め、馬場毅教授の司会のもと、大野太幹氏(三重大学、愛知大学非常勤講師)「張作霖・張学良政権の対ソ観と辺境植民政策」、広中一成氏の(愛知大学大学院中国研究科研究生)「中華民国臨時政府の成立と特務部」の二つの報告がなされ、有意義な議論が交わされた。


大野太幹氏

大野太幹氏

大野太幹氏:
 大野報告では、張作霖、張学良政権期の開墾、植民のための難民受け入れ状況を通じて、対ソ観の変遷、辺境防衛意識の相違を比較し、分析を行った。辺境植民や開発過程に一定の困難さを有した中で、張作霖・張学良政権ともに反ソ反共で一致していたものの、張作霖が関内進出を重視したのに対し、張学良は対ソ辺境防衛を重視した点を中心に述べた。


広中一成氏

広中一成氏

広中一成氏:
 広中報告では、中華民国臨時政府の首班選択の過程を通じて、北支那方面軍特務部の華北経済開発構想と浙江財閥の関係について報告がなされた。参謀本部から支那課長として派遣された喜多誠一郎の華北経済開発の構想や、華北新政権樹立に向けた人選に浙江財閥とも関係の深かった王克敏が選ばれ、華北現地資本を取り込むために喜多らが選定したことなどを明らかにして報告が述べられた。


 なお今回の研究会のレジュメおよび議論の議事録はこちらのページで公開されている。(文責:野口武)


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ICCSの研究における究極的目標は、伝統的な「中国学(Sinology)」にとどまらず、新たな学問分野として「現代中国学(Modern Sinology)」の構築に向けた努力を継続することにあります。これは日本発の世界的な取組みとなるでしょう。私たちは日本国内、中国をはじめとする世界の優れた仲間たちと、このための研究を進めています。

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