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第7回「日中戦争史研究会」を開催しました

開催日時

2011年11月26日(土)、本学名古屋校舎において、第7回「日中戦争史研究会」(主査馬場毅教授)を開催しました。


 第7回目の開催となった今回は、王敬翔さん(愛知大学・院生)と石井弓先生(東京大学)のお二人に、それぞれ「『水滸伝』、『三国志』の和訳について「信」と「達」の間の問題点――黄得時と楊逵の翻訳を中心に」(王)、「「順口溜」から読み解く日中戦争の集合的記憶」(石井)というテーマでご発表いただきました。

  • 王報告:
     日中戦争期に台湾で和訳された黄得時『水滸伝』と、楊逵の『三国志物語』の和訳を、「信」、「達」、「雅」の概念を用いて分析し、戦争期台湾の表現の差異や翻訳活動の意義がいかようなものであったのかという問題に対して、報告がなされました。質疑応答では、楊逵の存在を中心に台湾の日本語教育や台湾の内面性をめぐって議論がなされました。

  • 石井報告:
     日中戦争期の日常的な戦争体験が中国でどのように語り継がれているのかという問題に対して、フィールドワークによるオーラル・ヒストリーの手法を通じて、山西農村にて村内で語り継がれている「順口溜」という「語り」(民歌)を考察した報告がなされました。「順口溜」に歌われる内面について、成立の背景や村内での関係性、政治性の有無といった問題について多くの議論がかわされました。


 なお、今回の研究会のレジュメおよび議論の議事録はこちらのページで公開されております。

(文責:野口武)



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