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10/8(水)ICCS公開研究会「近現代東アジアの言語・文化・歴史―その諸相と可能性―」開催報告

 ICCSは、2025年10月8日(水)午後1時15分から16時半の間、公開研究会「近現代東アジアの言語・文化・歴史―その諸相と可能性―」を開催しました。田村和彦ICCS運営委員(現代中国学部教授)の総合司会・ICCS岸川研究員が運営を務めました。
 教員・研究員及び学生に加え、平日にも関わらず一般参加者の皆様にもご来場いただき、総勢60名以上の参加がありました。

 はじめに李春利所長からICCSを代表してあいさつがあったのち、関西大学名誉教授・東西学術研究所研究員・日本中国語検定協会理事長の内田慶市先生により、「近代における東西言語文化接触の研究」と題する特別講演が行われました。
 学部生や一般来場者にも非常に分かりやすい内容で、近代のことばと文化を日中間に限定せず東西の広い地域から見た言語文化の接触について、各研究分野からのアプローチによる分析を講演いただきました。
 日本・中国双方でみられるような商品や広告・看板表示なども参考事例としてスライドで紹介され、広く興味を引く内容でした。

 続けて、当センター所属の研究員2名による研究報告が行われました。
 まず、楊一鳴ICCS研究員より「近代西洋人の漢字知識―蓄積と発展」をテーマに、近代の字典(辞典)編纂から漢字語彙の変遷などを中心に発表がされました。
 さらに劉罡ICCS研究員が「戦後日本における引揚をめぐる記憶の構築と継承―引揚関連記念館の展示分析を中心に」をテーマに、引揚記念館の展示内容、活動・研究内容や諸問題を分析し報告しました。

 最後に総合討論には、内田先生と同様の研究分野である塩山正純国際コミュニケーション学部長がモデレーターを務められ、中京大学グローバル教育センター長で、日本中国語検定協会副理事長の張勤先生とICCS所員の李暁東現代中国学部教授も加わり、内田先生、楊研究員、劉研究員と共に当日のテーマに基づいた議論を交わして会をまとめました。
 当日の風景は写真のとおりです。


総合討論 左より 塩山正純教授、内田慶市名誉教授、張勤教授、李暁東教授、楊研究員、劉研究員

内田慶市名誉教授講演風景

楊一鳴研究員報告風景

劉罡研究員報告風景


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ICCS(International Center for Chinese Studies)について

文部科学省「21世紀COEプログラム」によって設立された愛知大学国際中国学研究センター(International Center for Chinese Studies:略称ICCS)は、本学大学院中国研究科博士課程を中核に、海外から招聘する世界レベルの学者を含む現代中国研究の国際的な研究・教育機関として、活動を行っております。

ICCSの研究における究極的目標は、伝統的な「中国学(Sinology)」にとどまらず、新たな学問分野として「現代中国学(Modern Sinology)」の構築に向けた努力を継続することにあります。これは日本発の世界的な取組みとなるでしょう。私たちは日本国内、中国をはじめとする世界の優れた仲間たちと、このための研究を進めています。

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