愛知大学ICCS講演会「中日国交正常化45周年記念講演-一帯一路と中日関係-」(共催:中部日本華僑華人連合会、中部日本華僑華人婦女連合会読書会、中部日本華僑華人工商聯誼会)が2017年11月4日(土)に本学名古屋校舎本館(研究棟)20階会議室にて開催されました。中華人民共和国駐名古屋 鄧偉総領事をお招きし、「中国共産党第十九回全国代表大会と“一帯一路”及び中日国交正常化45周年」について講演をいただき、100名をこえる参加者がありました。
鄧偉総領事は、①「中国共産党第十九回全国代表大会」について、中国の特色ある社会主義新時代に入った理由、習近平による新時代中国の特色ある社会主義思想の中身、社会の主な矛盾に見られる変化、中国の特色のある大国外交の構図などについて、②「一帯一路」について、ユーラシア大陸を横断し、ヨーロッパ、アフリカにつながる巨大なプロジェクトであること、③「中日関係」について、国交正常化以後の45年間の歩みを中部地域との交流を交えながら、中日の直面している問題点および解決策についてご講演されました。
参加者からも質疑がなされ、総領事のお話を直接うかがう貴重な機会となりました。
<リンク>
中華人民共和国駐名古屋総領事館HP
日本東方新報記事
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2017年10月1日、徐涛ICCS研究員が着任しました。 ---
■徐 涛 研究員
ICCS研究員の徐涛と申します。専門は現代中国外交、現代中国思想、東アジア国際関係です。現在、大国化する中国のアイデンティティ模索について研究しております。 1990年代後半以降、多くの国内課題を抱えながら大国の道を歩み始めた中国は、新たな自己像を模索しています。モダニティ(近代性)、自由、民主、公正など問題をめぐる諸論争や「大国台頭」論、「中国モデル」論、国際関係理論の「中国学派」をめぐる議論の出現はそのことを象徴しているといえるでしょう。注目すべきは、中国におけるアイデンティティの模索が国内・地域・世界という複数の次元において相互作用をともないつつ行われていることです。本研究は、これまでの先行研究を踏まえ、国内・地域・世界という三つの視点から大国化する中国におけるアイデンティティの模索を総合的に検討します。具体的には中国のアイデンティティ模索にかかわる主な二つのアクター――共産党指導部・政府と知識人――の言説に対する分析を通じて、新たに模索されている重層的な自己像およびそれにかかわる他者像・地域像・世界像を考察します。