このたび本研究センターと北京大学中国経済研究センターは、本年4月に学術交流協定を締結したことに伴い、具体的な活動の一環として、両機関に加え韓国国際経済研究所の3機関との共同研究「“日中韓自由貿易区構想”協力プロジェクト」を始めることで合意し、5月5日、北京大学で本学佐藤元彦学長(本研究センター運営委員)、本研究センター李春利中国事業推進責任者(同運営委員、経済学部教授)、北京大学李岩松副校長等のご列席のもと、本研究センター高橋五郎所長と北京大学中国経済研究センター姚洋主任との間で、その調印式を行ないました。
今後は、毎年2回程度の研究交流を行ない、随時、成果を公表・発信すると同時に、3年後を目途に、その成果を3カ国政府等に提言することしました。
このたび、本研究センターは、武漢大学中国伝統文化研究センターとの間で学術教育交流協定を締結しました。
武漢大学中国伝統文化研究センター(主任:馮天瑜教授)は、1996年に成立した武漢大学中国文化研究院を基礎として、1999年に設立されました。2000年には「教育部普通高校人文社会科学重点研究基地」、2005年には「985中国伝統文化現代転型創新基地」に認定されています。
同センターは、学際的に中国伝統文化を研究する学術機関であり、その研究対象は、文学、歴史学、哲学の3つの学問分野を包含しています。センターには中国伝統文化総合研究室、中国伝統文化と近代化研究室、荊楚文化研究室、『人文論叢』編集部が設けられており、機関紙『人文論叢』は国内外で高い評価を得ています。
同センターには専任・兼任を含め22名の研究者が在籍しています。さらに、国内外の著名な研究者を兼任教授として招聘しているほか、10余名の著名な研究者を顧問として招請しています。
同センターは、国内外の研究者が中国伝統文化を研究するプラットホームであるとともに、国内外から中国伝統文化関連専攻の博士学生やポスドクを受入れ、中国伝統文化研究の高級専門人材の育成基地となっています。
協定締結後の4月29日には、同センター馮天瑜主任が本研究センターを訪れ、本研究センター高橋五郎所長との間で、今後の具体的な交流事業について活発な意見交換をおこないました。今後は両機関の長所を生かした活発な研究交流を推進していく予定です。
このたび、本研究センターは、北京大学中国経済研究センターとの間で学術教育交流協定を締結しました。
北京大学中国経済研究センター(China Center for Economic Research, CCER)は、1994年8月に林毅夫、張維迎ら海外留学から帰国した著名な経済学者が中心となって設立されました。初代センター長には、設立メンバーの一人である林毅夫氏が就任しましたが、2008年5月に世界銀行副総裁兼チーフエコノミストに就任したことに伴い、周其仁氏が第2代センター長となり、2010年1月に姚洋氏が第3代センター長に就任されました。
同センターは30余名の専任研究スタッフを擁し、ミクロ経済研究部、マクロ経済研究部、管理学研究部、発展と体制転換研究部等に分かれてそれぞれの専門分野に基づく研究をおこなっています。同センターは、国家レベルの研究プロジェクトをはじめ、国際組織や民間企業から多くの研究を受託しており、研究レベルは中国国内屈指と言われています。
また、同センターには、博士課程、修士課程、学士二重学位課程、国際MBA課程が設置されています。博士課程および修士課程には経済学、金融学、管理学の3専攻があり、学士課程には経済学二重学位と非経済専攻学生を対象とした副専攻コースを設置しています。このほか、アメリカの20余大学との連合による「北京大学国際MBAプログラム」(BiMBA)を実施し、国際的に通用するエグゼクティブ・アドミニストレーターの育成を行うなど積極的な国際学術教育交流を推進しています。
本研究センターでは、2010年7月から同研究センターとの間で頻繁な相互訪問をおこなってきました。今回、両機関間で学術教育交流協定が締結されたことにより、更なる交流の深化をおこなう予定です。