このたび、本研究センターは、清華大学自動車工学部との間で学術教育交流協定を締結しました。
愛知大学国際中国学研究センター(ICCS)が3月6日、清華大学自動車工学部(汽車工程系)と学術・教育交流協定を締結した。このほど清華大学自動車視察団一行14人が愛知大学を訪問し、佐藤元彦学長の表敬訪問を行い(写真)、ICCSと国際問題研究所主催の公開講演会で講演を行った。あわせてトヨタ自動車技術センターでの技術交流など中部地方で精力的に交流活動を展開した。
同学部は自動車業界では中国屈指の研究・教育機関であり、その卒業生は全国の自動車業界で指導的な立場にいる人が多い。また、清華大学自身も次期国家主席予定者の習近平(化学)、現主席の胡錦濤(水利)、前首相の朱鎔基(電気工学)など中国の国家指導者を輩出した。
同講演会では、団長の李建秋教授と張剣波教授は、同学部が担当してきた北京五輪・上海万博での燃料電池バスの実証実験プロジェクトの紹介や、次世代自動車に対する中国政府の支援策及び今後5年間の産官学連携による産業化計画を日本で初めて公開した。中部産業界や大学関係者が100名以上参加し、急きょ会場を変更するなどの盛会となった。
中部の企業が円滑に中国に進出していくには、技術だけでなく、地域と地域のつながり、国と国の相互理解を促進する国際ネットワークが重要である。孫文から100年以上中国との交流の歴史を持つ愛知大学は、来る4月の名古屋駅近辺の新校舎開校を機に設置する国際ビジネスセンター(IBC)が中心となり、中部経済圏の国際的機能を担う主要なプロジェクトの一つに自動車産業を据えていく予定である。今回の清華大学自動車工学部との協定締結もその第1歩と位置づけている。
※日本経済新聞(3月6日朝刊)35面、中日新聞(3月6日朝刊)11面で紹介されました。