2022年8月1日、金京ICCS研究員が着任しました。 ---
■金 京 研究員
ICCS研究員の金京と申します。アイスランドにおける中国系移民コミュニティと地域社会の変容について研究しています。私の研究では、今まで殆ど注目されていなかったアイスランドおける小規模の中国系移民集団に注目し、彼らの移住の歴史、組織の構成、経済活動の形態、ネットワークの変遷などを通じて、コミュニティの全体像を明らかにしてきした。現在は、新型コロナの流行により人の移動が制限されている新たな社会環境の中で、アイスランドにおける中国系移民コミュニティと地域社会が、特に観光業の変動からの影響を受けることによってどのように変容していくのかについて、現地調査・参与観察に基づく量的・質的調査にてデータを収集し、分析を行なっております。
アイスランドは今まで観光業において著しい発展を遂げてきましたが、新型コロナ以降中国からの訪問者数の減少が顕著となり、観光をめぐる両国の間の人的交流に新たな変化をもたらしました。2020年からの新型コロナウイルス感染症の流行によって、かつて簡単に国境を超えて行われてきた旅行が現在かなり難しくなっており、観光業を基幹産業として発展してきた国々にとっては、観光市場の低迷は地域経済及び地域住民の生活全般に大きな影響を与えています。一方、中国人観光客は中国の経済成長とともに、観光市場において重要な参加者となってきましたが、今日では、各国で中国人観光客の姿が見えにくくなっています。そこで、本課題では、コロナ禍において中国の経済力がどのように現地の中国系移民コミュニティと地域社会の変容に影響をもたらしているのかに注目し、その動きを提示します。
愛知大学国際中国学研究センター(ICCS)主催
中日新聞社、ハーバード大学日米関係プログラム(Harvard University Program on US-Japan Relations)共催
ハーバード大学名誉教授 エズラ・ヴォーゲル出版記念シンポジウム
「アメリカから見た日米中関係 」の録画を愛知大学公式YouTubeチャンネルにて一般公開いたしましたので、ぜひご覧ください。