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第39回研究会

報告

  • 王 広涛(ICCSリサーチアシスタント):日中和解の政治学

 愛知大学国際中国学研究センターICCS若手研究会2015年度第11回例会は、2016年1月26日(火)に本学名古屋キャンパス厚生棟W32にて開催した。報告の前半に、王広涛氏は博士論文の構想『日中和解の政治学』のあらすじを簡単に述べ、博士論文の理論的構想に当たる「第二章」を報告した。
 報告では主に「和解の定義」「核心概念の抽出:寛容と記憶」「寛容と記憶の定義及び使用例」「日中関係における寛容と記憶の構図」などのテーマをめぐって議論し、日中関係における和解の可能性と障害はどこにあるのかという問題について詳しく検討した。王広涛は特に寛容の双務性(被害者一方的な赦しではなく、加害者も積極的に反省し、謝罪や賠償などの措置を取るべきである)、記憶と忘却の相関関係と国家アイデンティティ作りのための意義を強調している。
 報告の後半では、高橋所長、ICCS研究員・リサーチアシスタント及び名古屋大学国際開発研究科の聴講者方はコメントと質疑をし、これに対し王広涛氏は説明するとともに、今後の研究課題として進めると返答した。


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文部科学省「21世紀COEプログラム」によって設立された愛知大学国際中国学研究センター(International Center for Chinese Studies:略称ICCS)は、本学大学院中国研究科博士課程を中核に、海外から招聘する世界レベルの学者を含む現代中国研究の国際的な研究・教育機関として、活動を行っております。

ICCSの研究における究極的目標は、伝統的な「中国学(Sinology)」にとどまらず、新たな学問分野として「現代中国学(Modern Sinology)」の構築に向けた努力を継続することにあります。これは日本発の世界的な取組みとなるでしょう。私たちは日本国内、中国をはじめとする世界の優れた仲間たちと、このための研究を進めています。

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