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第38回研究会

報告

  • 李 博(ICCS研究員):中国における産業構造変化と労働生産性の成長 -サービス業のシェア拡大による「ボーモル病」は存在したか?-

  愛知大学国際中国学研究センターICCS若手研究会第10回例会は、2015年12月15日(火)に本学名古屋キャンパス講義棟L210にて開催した。前半には、李博研究員は「中国における産業構造変化と労働生産性の成長-サービス業のシェア拡大による「ボーモル病」は存在したか?-」を題目にして、報告した。報告は基本的に李氏の現在執筆中の論文をもとにしており、産業構造変化と労働生産性成長の関係について、サービス業のシェア拡大の視点からから研究したものである。
 後半には、報告内容について、張氏は本研究の結果である内部効果と構造変化効果の定義と内訳、 田中氏は中国における経済成長の段階と中所得国の罠に落ちる可能性、中国におけるサービス業の位置づけ、地域ブロックの分け方およびそれによる分析結果への影響、王氏と安達氏は地域ブロックの分類方法特に重慶市の位置づけ、牛氏はサービス業の成長と競争の関係、高橋所長は労働生産性の計測における製造業とサービス業の違い、データの出所(年鑑ではなく、経済センサースを使用した方が良い)、中国におけるサービス業の定義と分類、分析手法(マクロ分析とミクロ分析の補完的関係)についてコメントと質問をし、李研究員は質問応答をしたとともに、今後の研究計画などについて説明した。


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ICCS(International Center for Chinese Studies)について

文部科学省「21世紀COEプログラム」によって設立された愛知大学国際中国学研究センター(International Center for Chinese Studies:略称ICCS)は、本学大学院中国研究科博士課程を中核に、海外から招聘する世界レベルの学者を含む現代中国研究の国際的な研究・教育機関として、活動を行っております。

ICCSの研究における究極的目標は、伝統的な「中国学(Sinology)」にとどまらず、新たな学問分野として「現代中国学(Modern Sinology)」の構築に向けた努力を継続することにあります。これは日本発の世界的な取組みとなるでしょう。私たちは日本国内、中国をはじめとする世界の優れた仲間たちと、このための研究を進めています。

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