研究事業

若手研究会

若手研究会

第17回研究会

報告

  • 平野孝治(ICCS研究員):中華人民共和国建国初期の宣伝工作

 中国のイデオロギー領域全般を管轄している中国共産党中央宣伝部。中央宣伝部の宣伝工作は中国の政権維持に貢献しており、現在の中央宣伝部の職務形態は建国初期に形成されたと思われる。本報告では、建国初期から反右派闘争までの間に行なわれた宣伝工作会議の内容について検証し、建国初期の中央宣伝部の工作内容から、現在の中央宣伝部の性質について考える作業を行なった。
 先行研究では、中央宣伝部の工作内容についてマスメディアとの関連で論じられることが多い。しかし、実際には中央宣伝部の宣伝工作は、地方行政や文化、教育といった幅広い領域にまで及んでいるが、これらの領域に関連した中央宣伝部の工作内容に関する研究はほとんど行なわれていない。特に、建国初期には、政策を伝達する宣伝網の建設が提示され、また地方政府の幹部を育成することが中央宣伝部の宣伝工作会議で議題として挙げられた。このような建国初期の中央宣伝部の工作内容について報告者から紹介された。


若手研究会の研究事業

一覧へ

直近の研究事業

研究事業の一覧へ

ICCS(International Center for Chinese Studies)について

文部科学省「21世紀COEプログラム」によって設立された愛知大学国際中国学研究センター(International Center for Chinese Studies:略称ICCS)は、本学大学院中国研究科博士課程を中核に、海外から招聘する世界レベルの学者を含む現代中国研究の国際的な研究・教育機関として、活動を行っております。

ICCSの研究における究極的目標は、伝統的な「中国学(Sinology)」にとどまらず、新たな学問分野として「現代中国学(Modern Sinology)」の構築に向けた努力を継続することにあります。これは日本発の世界的な取組みとなるでしょう。私たちは日本国内、中国をはじめとする世界の優れた仲間たちと、このための研究を進めています。

詳しく見る