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第3回研究会

報告

  • 宇都宮浩一(ICCS研究員):フェア・トレードにおける移転価格

 貧困国・地域は一次産品の輸出国となっている場合が多いが、これと先進諸国・地域との貿易に関連して、フェア・トレード(公平貿易)という考え方が提示されている。フェア・トレードは、市場価格にプレミアを付加して一次産品生産者の実質所得を引き上げることで貧困の解決を図ろうとするものである。これについて、フェア・トレードの価格決定メカニズムが多国籍企業で多用されている「移転価格」と同様の仕組みではないかという指摘が報告者よりなされた。これに対して、フェア・トレードは、社会運動としての側面が強く、実態調査などは可能であろうが経済学的なアプローチを行うには難しい点が多いとの指摘がなされた。また、フェア・トレードの主体の一つである流通企業について、これを積極的に推進している企業への調査が有効ではないかという指摘があった。


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ICCS(International Center for Chinese Studies)について

文部科学省「21世紀COEプログラム」によって設立された愛知大学国際中国学研究センター(International Center for Chinese Studies:略称ICCS)は、本学大学院中国研究科博士課程を中核に、海外から招聘する世界レベルの学者を含む現代中国研究の国際的な研究・教育機関として、活動を行っております。

ICCSの研究における究極的目標は、伝統的な「中国学(Sinology)」にとどまらず、新たな学問分野として「現代中国学(Modern Sinology)」の構築に向けた努力を継続することにあります。これは日本発の世界的な取組みとなるでしょう。私たちは日本国内、中国をはじめとする世界の優れた仲間たちと、このための研究を進めています。

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