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第1回研究会

報告

  • 宇都宮浩一(ICCS研究員):中国の経済成長をどうみるか

 報告者からは、現在の中国について、「現在の経済成長という概念は、多くの事象を外部に置き去りにしており問題が多い。GDPなどの統計数字を鵜呑みにするのではなく、文化や環境など多様な視点を取り入れて評価を行った場合、果たして経済成長しているといえるのか」、という提起がなされた。この問題提起に対して、「統計はあくまで現実の一部をある種の考え方で切り取ったものであり、そのことを弁えて議論する必要がある。現実には、自然や人間の活動、心などを全て数量化することは、観察・評価の問題から不可能である。」との指摘があった。また、中国の経済成長の今後については、「中国は技術発展しているが余剰労働力も生み出す。この吸収が不十分であると、持続可能な経済成長は難しい。」という指摘もなされた。


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ICCS(International Center for Chinese Studies)について

文部科学省「21世紀COEプログラム」によって設立された愛知大学国際中国学研究センター(International Center for Chinese Studies:略称ICCS)は、本学大学院中国研究科博士課程を中核に、海外から招聘する世界レベルの学者を含む現代中国研究の国際的な研究・教育機関として、活動を行っております。

ICCSの研究における究極的目標は、伝統的な「中国学(Sinology)」にとどまらず、新たな学問分野として「現代中国学(Modern Sinology)」の構築に向けた努力を継続することにあります。これは日本発の世界的な取組みとなるでしょう。私たちは日本国内、中国をはじめとする世界の優れた仲間たちと、このための研究を進めています。

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