若手研究会
第1回研究会
- 開催日
- 開催場所
- 本学名古屋校舎 435研究室
報告
- 宇都宮浩一(ICCS研究員):中国の経済成長をどうみるか
報告者からは、現在の中国について、「現在の経済成長という概念は、多くの事象を外部に置き去りにしており問題が多い。GDPなどの統計数字を鵜呑みにするのではなく、文化や環境など多様な視点を取り入れて評価を行った場合、果たして経済成長しているといえるのか」、という提起がなされた。この問題提起に対して、「統計はあくまで現実の一部をある種の考え方で切り取ったものであり、そのことを弁えて議論する必要がある。現実には、自然や人間の活動、心などを全て数量化することは、観察・評価の問題から不可能である。」との指摘があった。また、中国の経済成長の今後については、「中国は技術発展しているが余剰労働力も生み出す。この吸収が不十分であると、持続可能な経済成長は難しい。」という指摘もなされた。